将棋・藤井猛九段のインタビュー記事を読んで

「羽生さんがスーパーコンピュータだとすれば、僕はフリーズばかりするオンボロパソコンです(笑)。頭の回転が遅すぎる・・・でもポンコツのエンジンでも高性能マシンに勝てるのが、将棋の面白いところ。エリートじゃなかったから、将棋をつまらないと思ったことがないんです」

https://number.bunshun.jp/articles/-/845043

※一世を風靡する藤井聡太さんではなく、別の藤井さんの記事です。

私は、兄と父が将棋をしているのを小学生の時に横で見ながら育ちました。全く強くなれず、5歳上の兄にはいつも勝てない。でも怠惰な人間性のため、オーソドックスな棋力向上を頑張る気持ちも弱く、楽して勝てないか本屋を物色していたとき、当時棋界の一世を風靡していた藤井猛竜王が編み出した藤井システムを目にします。

守るのが面倒くさい。さっさと攻めて圧倒的に勝ちたい。

そんな気持ちに急所を突くように用意してくれているのがこの藤井システムで、とにかく手順を暗記しました。実はかなり難解な戦法でしたため、最初の数回兄に勝っただけでその後はきっちり守られてぱったりでしたが、なんだか清々しい思いを持っています。

この藤井さんは、とてもぼそぼそ、はにかみながら喋る姿が、私はとても好きです。

私は、3月生まれだったこともあって学校の勉強に全くついていけませんでした。小学校のテストでは、他のお友だちが80~100点をとる中で、40~50点をとり続けていました。

朝も起きられないから遅刻が多い、忘れ物も多い。

先生からも突き放されて、うまく友達もできず、あまり幼少期に楽しい記憶がありません。

「お前のように生活習慣を守れない人間は絶対にろくな大人にならない」

「机の上や部屋を綺麗に片づけられないやつは勉強もできない、ろくな人間にならない」

不思議なもので、そういう大人の声は今でも心に残っています。

私は、Gloridge Kids Schoolで、モンテッソーリをはじめとして、先生方には(勿論スタッフにも)子ども達への声掛けはとにかくポジティブに、期待を込めて、否定しないように、ということをお願いしています。

言霊、はあると思いますし、特に幼少期の人格形成においては重要な意味を持っていると思います。

高校時代に入ると、背の順で一番前だったところから著しい成長期に入ったこともあり、とにかく眠たい。一日20時間近く寝てもまだ寝られるという始末で、だからしょうがないというわけではないですが、やっぱり寝坊と遅刻ばかりの日々です。

授業に出られなかったこともありますが、350人いる学年の中で、テストの順位は340番台をずっとひた走る高校時代でした。

最低判定しかない中での記念受験がたまたま奏功して大学に受かりますが、さすが名門大学ですので、居並ぶ友人はみんなきっちり勉強できる優秀な、賢い人ばかりです。

最初は自分も負けてないぞ、くらいの気概で空元気をみせていましたが、痛感したのは、友人たちは、お勉強ができる、だけでなく、勉強が好きであったり、或いは、勉強をする、新しい知識を学ぶ、ということが苦も無く生活に取り込まれている、という点でした。

継続できるという力の強さ、自分がそれに不足しているということを痛切に感じます。

「学ぶことの楽しさを学ぶ。好奇心を土台に一生学ぶ」というGloridge Kids Schoolのコンセプトは、こうした私自身の反省・憧れに根付いています。

私は学力や知力が足りないだけでなく、そもそも、座って授業を受ける勉強、というのができないのですね。小さいころから授業にろくに出ていませんので、どうしてもできません。

その結果、他の友人のように、一斉授業を通じた効率的な学習手法は身につかず、とにかく不効率な我流で、もがきます。

そんな日々でしたので、以降の人生では学歴というのは自分の中で最大のコンプレックスでした。

社会人になってからはよりこのコンプレックスに悩みます。周囲は学歴通りのパフォーマンスを期待しますが、藤井竜王の言葉を借りれば、「ポンコツエンジン」ですので全く期待に応えられません。

張りぼてが破られないように必死に足かきする日々でした。

そんな中で、我流のやり方を色々試している先に、これが自分なりのやり方なのかな、というスタイルを作れるようになります。大したものではないですし、しかも言語化も難しいのですが、必死のパッチの先に幾つか成功体験があり、こんな感じでいいのかな、という感覚になった、くらいの話です。これが今でも覚えていますが、社会人4年目の時のある、他の皆が投げ出した仕事をやった時です。

今思えばなんてことのない仕事なのですが、それでもこれで自信がつくといいますか、コンプレックスが解消されていきます。

ずっと、東大生として、という幻影と戦ってきたわけですが、自分なりでいいのだ、という心境に至れます。

この、我流で良い、したいことを徹底的にやったらいい、他の人から変に見られようとやったらいい、他の人が投げ出すような仕事ほど遣り甲斐があるし我流を試す余地がある・・・

そんな気づきが、今の起業に繋がっていると思います。

そんなことを、起業後2年の間に都度都度思い至ることが多かったのですが、この度、藤井猛竜王のインタビュー記事を見て、親しみと勇気を感じました。

最高位の竜王をとられている方がご自身をポンコツと表現しながら、それでもいつも笑顔で将棋を楽しんで続けられている。

一ファンとしてとても励みになります。

Gloridge Kids Schoolの子ども達には、何か一つでも、好きなことを人生でみつけて行ってほしいと心から願っています。

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